ハムスターの妊娠中の兆候と特徴

ハムスターをお迎えして、飼い主さんもハムスターも馴れてきて愛情が増してくると、可愛い赤ちゃんが欲しくなりますよね。

ハムスターは寿命が短い分、繁殖能力に優れた動物です。

交配をさせた後、飼主さんは妊娠しているのかどうかを確認し、それからのお世話の仕方も少し変えていかなくてはなりません。

ここではハムスターの妊娠の兆候や特徴、飼い主さんが注意すべき点などをご紹介します。

ハムスターの妊娠を知る

交配をさせた後、妊娠したのかどうか確認しなければなりませんが、ハムスターの懐妊は初期の段階での確認が難しいです。

特にジャンガリアンやロボロフスキーなどは体が小さいためわかりにくいです。

ですが、ちょっとした行動の変化で気付けることもありますので、ご紹介いたします。

妊娠した時の特徴

交配させてから20~24時間ほどで、メスの生殖器に【膣栓】と呼ばれるものが出来ます。

膣栓というのは、乳白色の樹脂の塊のようなものです。

それが確認できれば確実に妊娠しているという事になりますが、24時間以上経過してしまうと自然と取れてしまうものです。

膣栓はとても小さく、ケージの中に落ちていたとしても床材に埋もれてしまっていたりして見つけられないことも多いため、この段階での確認はなかなか難しいです。

またメスの発情期は4日毎なので、交配から4日経っても発情している様子が無いようであれば妊娠の可能性は高いです。

他にも

・いつもより落ち着きなくソワソワしている

・床材を集めていつもより丁寧に寝床を作っている

・慣れているはずなのに飼い主の手を少し警戒する

・普段より食欲がある

というようなことも妊娠の兆候とも言えます。

ただ、こういうことが見られない子も中にはいますので、絶対ではないという事も頭に入れておいてください。

お腹が大きくなってくるのは交尾してから10日ほど経ったくらいからです。

おっぱいも目立ってくるので、妊娠を確信できるのはこのあたりからです。

妊娠期間はどのくらい?

ハムスターの妊娠期間は種類によって若干期間が異なります。

種類 妊娠期間
ゴールデンハムスター 15~18日
ドワーフハムスター 18~20日

あくまでも目安ですが、この期間を過ぎても出産しないようであれば獣医に相談した方がいいでしょう。

難産の可能性もありますし、実は妊娠ではなく腫瘍が出来ていてそれが大きくなっているのかもしれません。

普段から相談できる病院を探しておくのが賢明です。

体重の増え方

お腹が大きくなってくるのと同時に当然、体重も増えてきます。

普段の体重を知っておくことも大切ですね。

お腹の中の子供の数などにもよって違いはあるかと思いますが、1日で約1g~2g前後程度は日ごと増えていくようです。

我が家で出産した子も交配して10日目あたりから体重が徐々に増えていきました。

その時のお腹の膨らみの写真と体重です。

ジャンガリアンハムスター妊娠時の体重の変化

日数 体重
交配日 38.0g
2日目 37.2g
3日目 37.1g
4日目 37.2g
5日目 36.6g
6日目 36.3g
7日目 34.2g
8日目 36.4g
9日目 37.5g

9日目あたりから食欲が増加し始めました。

10日目 38.3g
11日目 39.5g

  妊娠12日目 体重40.6g

  13日目 体重42.3g

  14日目 体重43.1g

  15日目 体重45.0g

16日目 48.7g
17日目 52.5g
18日目(出産日) 54.2g

16日目からはストレスを与えたくなかったので写真を控えておりました。

画像がなくて申し訳ないのですが、お腹の膨らみ方がたった1日でもだいぶ違う事はおわかりいただけたかと思います。

我が家では6匹の赤ちゃんが誕生しました。

妊娠しているとわかったら

確実に妊娠しているとわかったら飼い主さんも、のんきにはしていられません。

出産に向けて少しだけお世話の仕方を変えたり、落ち着いて出産できるような環境づくりをしてあげることが大切になってきます。

出産に向けての行動や特徴

お腹の子供を守るために母ハムスターは神経質になりがちです。

今まで慣れていたのに、飼い主さんの手を少し敬遠するようになったり、攻撃的になってしまう子もいます。

そのような行動に出るのは、自分の子を守るための防衛本能ですから、飼い主としては少し寂しい気持ちにはなりますが、そっとしておいてあげましょう。

出産が近づくにつれ落ち着きもなくなり、そわそわしながらケージの中をウロウロしたりもします。

寝床はフカフカになるように丁寧に整えたり、お腹が重くなってくると素早く動くことはあまりしなくもなってくる子が多いです。

寝床を整えるのは、そこで出産をしようとする準備なので床材は多めに入れてあげておくようにしてあげましょう。

お世話で気を付けること

妊娠中のハムスターはデリケートなっていますから、安易に手を差し出すと噛まれることがあります。

普段のお世話も食事と排泄物処理程度にとどめ、できるだけストレスを与えないようにしてあげましょう。

大掃除も出産後はしばらくできませんが、出産間近での大掃除は避けるようにしてください。

匂いがなくなったことで不安を感じ、ストレスになることがあります。

どうしても気になる箇所があれば軽く拭く程度にしておきましょう。

また、母体をあまり触り過ぎると流産の危険性もあります。

色々と心配になってしまうのですが、ケージの中を覗きすぎたり、いつも以上にかまうのもストレスになります。

ここはグッと我慢して母ハムスターに快適に過ごしてもらえるように配慮してください。

飼い主も出産に向けての準備を

ハムスターは一匹で産んで一匹で子育てをしますが、飼い主さんもハムスターの出産に向けてしてあげられることはあります。

まずは、落ち着いて出産できる環境づくりです。

妊娠と確信できた10日目くらいから始めても遅くはありません。

具体的には、

・子育て用の大きめの巣箱の設置

・床材は多めに敷く

・静かな場所にケージを移す

などです。

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鳥用の巣箱ですが、明かりの入り方も少なくドワーフハムスターにおすすめです。

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大きめなのでゴールデンハムスターにもおすすめです。

もし、妊娠に気付けなかった…という時は、お菓子の箱やティッシュ箱でも代用は可能です。

何匹産まれるかは生まれるまで分かりませんが、ゴールデンハムスターは1~15匹、ドワーフハムスターは1~10匹前後とされています。

小さなハウスでも出産が出来ないわけではありませんが、少し余裕のあるハウスの方が赤ちゃんが大きくなった時も快適に過ごすことができます。

そして妊娠中は、カルシウムやたんぱく質が必要となってきますから、野菜やミルワーム、チーズ、煮干しなども多めにあげるようにしても大丈夫です。

ペットミルクをご飯に加えてあげるのもいいですね。

栄養のバランスが取れていないと、出産しても子供を食べてしまう事があります。

出産を考えているのであれば、普段から栄養を考えた食事をさせてあげてください。

無理な繁殖はしないで

ハムスターの繁殖にはリスクも伴います。

ハムスターの一度の出産で数匹の赤ちゃんを産みます。

そのすべての赤ちゃんのお世話を経済的、環境的に出来るのかをよく考えましょう

人間もそうですが、ハムスターの出産も命がけなのです。

命がけで産んだ子達と母ハムスターが幸せに生活できるように飼い主も覚悟と努力が必要となります。

また、頻繁に同じ母体で繁殖させると、母体への負担が過度にかかり命を落とすことにもなりかねません。

SNS映えするからだとか、動画で稼げるからなどと言うくだらない理由でハムスターの命を安易に扱わないようにしてください。

妊娠の確率

ネズミ算式に増えるという言葉あるように、ハムスターの繁殖率はかなり高いといえます。

オスとメスを同じケージで同居させておけば、どんどん増えると思ってください。

ですが、中には不妊の個体もいます。

幾度か交配させているのに全く妊娠の気配がないのであれば不妊なのでしょう。

特に太りがちな子は不妊になりやすいようです。

メスだけでなくオスの方に繁殖能力がない場合もあります。

そういう時は無理に繁殖に挑もうとせずに、その子達が生涯を幸せに過ごせるようにしてあげてください。

適した年齢(月齢)はどのくらい?

個体差はありますが、生後3か月くらいから繁殖が可能とされています。

高齢での出産は母体に負担がかかりますから、メスは1歳くらいまでオスは1歳6か月くらいまでが適齢期と考えましょう。

ですので、お迎えした個体の生年月日は日付までは不明でも月齢だけでも把握しておく必要があります。

またハムスターの健康状態も考慮して、赤ちゃんを産ませるかどうかの判断もしてください。

ハムスターは安産

ハムスターは産道に余裕があるため安産とされています。

一度に数匹も出産できますし、数匹を1時間くらいの間に次々と産みます。

ですが、中には稀な例として難産の子もいます

実際に我が家でも難産で亡くなってしまった子がいます。

ジャンガリアンハムスター生後7か月でした。

順調にお腹が大きくなったのですが、交配を確認してから18日経っても出産せず、20日経過しても生まれてきませんでした。

本人はとても苦しそうでしたので、動物病院へ電話をして連れて行こうとしましたが、残念ながら病院に行く前にお腹に赤ちゃんを宿したまま亡くなってしまいました。

赤ちゃんが詰まってしまったり、引っかかって出てこれなかったのかもしれません。

病院では帝王切開や陣痛促進剤も一応は用意してあるそうですが、個体の小さいハムスターに使用したところで母体が耐えられず、助かる可能性は低いそうです。

もっと早く病院へ相談していれば良かったのかもわかりませんが、後悔しても命は戻りません。

ネズミ算だ、安産だと言ってもやはり難産もあるのが事実です。

まとめ

ハムスターは体が小さく初期の段階では妊娠がわかりにくいです。

食べ物への配慮や掃除の頻度などお世話の仕方も少し変える必要もあります。

神経質にならなくてもいいですが、ハムスターの妊娠に気付いて配慮してあげられれば、元気な赤ちゃんの成長もみていくことが出来ます。

連続出産など母体への負担が大きくなりますから、そういう面にも配慮することが大切です。

飼主自身が人工保育をすることはかなり困難ですが、妊娠中のハムスターに対してストレスをできるだけ与えないように見守ることも大切な役目です。

自分自身の負担も考えて無理な繁殖はせず、目の前にある命を大切にしていきましょう。

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コメント

  1. 横山悠斗 より:

    ハムスターが交尾してから雌が部屋の中で過ごすようになりました。これって妊娠したことになりますか?

    • ムゥ より:

      こんにちは。確実に妊娠したと断言はできませんが、可能性は高いと思います。確認できるまでは少し時間を要しますが、確実だと思われたら出産に備えてあげてください。可愛い赤ちゃんに出会えると良いですね!

  2. ましろ より:

    初めまして。
    妊娠中なのですが、ココにコメント残した日は2018.8.24なので7日目です。砂のほりほりが激しくなったり、巣箱からなかなか出てこない、食欲がイマイチ?体重は増えたり減ったりです。タンパク質系の食べ物も、頬袋へ入れて巣箱の中で食べてる感じがしますが、減ってないような…
    ハムスターの本を読んだり、ネットで色々と調べたりしていますが…やれるだけのことはやっていますが…なんだか心配でなりません。。

    • ムゥ より:

      こんにちは。

      コメントありがとうございます。

      妊娠している時って色々心配になるんですよね…私もそうでした。

      体重の増減は普段と変わらない増減でしょうか?
      まだ7日目という事であれば、お腹も目立っていないと思いますし、妊娠による体重の増加もそんなに無いと思われます。

      色々な心配はあると思いますが、あまり構い過ぎずに見守ってあげてください。

      以前、別件ではありますが、今まで口にしなかったようなものを食べたり、好きだったはずの物を食べなくなった時に獣医に相談したことがあります。

      その時に「ハムスターは自分に必要な栄養素を選んで食べるので、さほど気にしなくて大丈夫」と言われました。

      そうは言われても気にはなってしまっていたのですが、また元のように食べてくれるようになりました。

      たんぱく質系のものも、必要であれば食べてくれると思います。

      まだその時ではないのかもしれません。

      栄養を考えてご飯をあげているってとても素晴らしいと思います!!
      そのままサポートしてあげてください!

      かわいい赤ちゃんとご対面できることを願っております。